No.47(2010/6/14)

基本情報
タイトルひぐらしのく頃に、ひぐらしのく頃に解、ひぐらしのく頃に礼
収録ひぐらしのなく頃に(鬼隠し編、綿流し編、祟殺し編、暇潰し編)
ひぐらしのなく頃に解(目明し編、罪滅し編、皆殺し編、祭囃し編)
ひぐらしのなく頃に礼(賽殺し編、昼壊し編)
サークル07th Expansion
作品サイト
ジャンルサウンドノベル
発売日2002年8月〜2006年12月
値段1000〜1500円くらい
シナリオ竜騎士07
竜騎士07
その他PC全年齢・非ギャルゲー
ダウンロード販売あり

購入経緯
今やコンシューマ移植、漫画化、アニメ化、実写映画化、AV化etc...と同人の枠を超えて超有名になっているひぐらしのく頃に。
この作品を知ったのは2005年9月頃…「同人?何それお店で買えるの?」な認識しか無かった頃に、某兄さんがネットで批判しまくってるのを見た。
今見ると、丁度罪滅ぼし編発売直後の頃ですね。
その頃、絵が原因で傷害事件…なんてのもあった気がする、本当かどうかは分からないけど。
その2年後、ひぐらしの購入に至るわけだけど、未だに同人ゲーム=アングラっていう認識が抜けないんだよね〜…。

こんな人にオススメ!
昭和猟奇ホラーが好きな人。
ネタもノリも超展開もイタい展開も臭い台詞も何が起ころうと受け付ける人。

主人公

★前原圭一(まえばら けいいち)★【固定】

【音声】
無し

【主人公の呼び方】
レナ「圭一くん」
魅音「圭ちゃん」
沙都子「圭一さん」
梨花「圭一」
その他:前原くんetc...

ストーリー・コンセプト

[公式サイトより一部改変]

昭和58年の初夏6月。
昼にはセミの、夕暮れにはひぐらしの合唱が響く時期。

××県鹿骨市。県境にある寒村、雛見沢村。
人口2千に満たないこの村で。それは毎年起こる。

雛見沢村連続怪死事件(1979年〜1983年)

毎年6月の決まった日に、1人が死に、1人が消える怪奇。
巨大ダム計画を巡る闘争から紡がれる死の連鎖。
昭和中期に隠蔽された怪事件が、蘇る。
陰謀か。偶然か。それとも祟りか。

いるはずの人間が、いない。
いないはずの人間が、いる。

昨夜出会った人間が、生きていない。
そして今いる人間が、生きていない。

そんな雛見沢に引っ越してきた一人の少年・前原圭一。
昭和58年6月、再び惨劇の幕が上がる───

基本、未プレイ者が読むのを前提にしてレビューしていきまーす。
ということで、まぁ今時タイトルすら知らない人はいないとは思うけど、以下初めての人のための簡単な概要。
ジャンルはサウンドノベルで、選択肢無しの完全一本道。
無印(出題編)、解(解答編)、礼(ファンディスク)と、大きく分けて三つあります。
原作はたくさん種類が出てるけど、暇潰し編(出題編が全部入ってる)と祭囃し編(解答編が全部入ってる)と礼を買えば、全部プレイ出来ます。
選択肢を選んでエンディングを選ぶゲームじゃなくて、シナリオからいろいろと推理したりして楽しむのがコンセプトだったみたいです(一部例外あり)。
まぁ完結してしまっている今となってはそういう楽しみ方はあんまり出来ないかもしれないけどね。
初期の頃のキャッチコピーが「人か、祟りか、偶然か」といった推理を促すような煽りだったりするけど、あんまり根つめて考えると肩透かしくらっちゃうかもしれないですね。
推理風ミステリーホラーとか銘打たれてるけど…ねぇ…推理とかミステリーとしてプレイしていた人の評価は散々ですね、一般的な推理ミステリーとしてプレイするのは避けた方がいいです。
まぁそれでも、一通りプレイするだけでも充分楽しめますよ〜♪

シナリオ・テキスト

正直、今プレイ直後の感想を述べろと言われても無理なので、以下、プレイ直後に書いた日記を転載してみる。
ネタバレ全開で書いてたので、見たい人はここ見てください。
うん…自分で読み返してちょっと引いたw

とま、今回は淡々と、まずはテキストから。
いい意味でも悪い意味でも同人ぽい文章。
ギャグのノリについていければ、結構楽しめる作品ですね、最高。
特に読みにくいとかそういうのはないから大丈夫だけど、たまに比喩が分かりにくい…切迫した状況で気の抜けるような譬えを出したり、それ逆に分かりにくくない?と思える譬えをしたりが結構あったね。
特にシリアスな状況での変な譬えは気が抜けるので勘弁してほしかった(^^;

シナリオの方は、全体的には怪死事件の謎を様々な観点から追っていくという話だけど、なんか眉唾な展開になったり「えぇ〜っそんなのありぃ〜?」な展開になったりと、後半は迷走気味なところもあったかな〜。
個別の印象。
ちなみに、短期間でプレイしたので、考察とかはほとんど無し…いや、そりゃちょっとは考えたけど…でプレイした感想になりますのでご了承。

<鬼隠し編>
怖い、怖いよ鬼隠し編…((((;゚Д゚))))
鬼隠し編のエピローグは秀逸、「ひぐらしのく頃に」というタイトルを象徴する名シーンだと思う。
これは先もやりたくなるでしょう、普通ならw
ちなみに、ひぐらしのキャッチコピーでよく耳にする「正解率1%」っていうのは、鬼隠し編で「とある仮説」を立てられるかどうかってコトらしいですよ。

<綿流し編>
鬼隠し編に続いてホラー色の強い綿流し編。
残酷な描写も多いねぇ…多分怖さ的には最高潮。

<祟殺し編>
沙都子メインの話。
圭一の覚醒シーンはひぐらし屈指の名場面になってる…何ていうか、のまれちゃうよねぇ…。
圭一の激情と崩壊が描かれてるのがこの祟殺し編です。
ラストもまた、祟殺し編を強烈に印象付けるシーンですね。

<暇潰し編>
何とも気抜けな名前だけど(^^;
後日談的な位置づけなので、あんまりハラハラするのも怖いのもない話。
タイトル通り、暇潰しの息抜きって感じかな。

<目明し編>
綿流し編の解決編みたいな感じ。
残酷な描写は多かったかなぁ。
怖い、というよりも悲しくなる話。

<罪滅し編>
強烈な燃え展開が印象に残ってるね。
思うに、竜騎士07はこういう展開に向いてるよ。
梨花の最高の見せ場があるのもこの罪滅ぼし編。
まぁ、バトルとかあのノリについていける人なら、強烈に印象に残る話。
それにしても、ラストの展開は唖然とした…。

<皆殺し編>
解決編の中の解決編、いよいよ物語の核心に迫っていくのがこの皆殺し編。
最後の展開はもうね、どうしようもないくらいに凹むね。
皆殺し編ってタイトル、不吉すぎるわ。

<祭囃し編>
ラスト…長い長いひぐらしのラストを飾る話。
まぁ、これが終わった直後にもう朝方だと言うのに書いたのがmixiの日記だったわけだけど。
リアルタイムで追っかけながらやってたらまた違ってたのかなぁと思う。

<ひぐらしのなく頃に礼>
後日談ってことだけど、本編ほどは楽しめなかったかなぁ。
おまけってことで。

と、こんなところですね。
作品の全体的な傾向としては、各編のラストでどんでん返しや謎を残す形で、一つプレイすると先が気になってしょうがなくなるような構成になってる。
この辺りの構成はうまいね、特に鬼隠し編のラストは上手かったと思う。
それにしても、すごく長い作品ですね、毎日夜遅くまでプレイした思い出深い作品ですよ。
後半、特に罪滅ぼし編以降は評価も分かれるところかもしれないけど、エンターテイメントとしては充分魅力のある作品だと、僕は思います。

音楽

名曲多し!
レビュー書くに当たって一通り聞き直してみたけど、音楽に関しては文句なしに最高だと思った。
無印はフリー素材みたいだけど、フリー音楽ってレベル高いなぁ…と思った。
解になってからはちゃんと音楽作る人ついたみたいだけど。
普段のほのぼのした音楽もいいけど、Youとか、そらのむこうとかのボーカル曲、反則すぎるくらいにいいね。
you-destructive、search and destroyたくさんアツい曲もいいし。
BGMだと陰とか…あとbeing久々に聞いてるけど、なんかもうヤバい、涙止まらない。
being…何物にも屈しない意志の強さが表現された名曲ですね、これ。
曲単体で聴いてもいい曲揃い…確かにいい、でもしかし!
原作を先にプレイするのを強く勧めます。
ん〜…未プレイ者向けのレビューじゃなくなってしまった…(^^;
ちなみに、PS2移植版だとBGMも変更になってるみたいです。

絵・キャラ

まぁ絵に関して言えば…馬鹿にすると刺されるんじゃないかとか心配になりますが…。
鬼隠し編終わる頃には多分慣れると思います。
キャラに関しては、部活のノリについていければ、最後までついていけると思います。

雰囲気

日常パートのほのぼのさが嘘のようにすとんと非日常の世界に落ちるあの落差。
ほんの些細な違和感に始まり、気がつけば周りは敵だらけに思えるあの状況。
よくできてると思いますよ、うん。
まぁ解、特に罪滅ぼし編や皆殺し編になってくるとまた全然シナリオも雰囲気変わってくるんですけど。
それが受け入れられたなら、最後まで終わった時の感情は筆舌に尽くしがたいものになるでしょうね。

総合
レビュー書こうと思った時にいろいろ思い出していったけど、改めていい作品だと思った。
文章が上手とかそういうのはなかったけど、作品に引き込んでいく力はあったね。
後半(解)の方になると、青臭いエピソードもあったり、スタッフルームでも妙に説教的だったりするけど。
充分に楽しめる内容でした。
いつか、PS2に移植されてる祭の方もやってみたいね。


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